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対談:「不動産業界に革新を!」異業種からの参入で新風を吹かせる【前編】

特集2014.10.16

ソニー不動産株式会社 執行役員 風戸裕樹様 
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株式会社ネクスト 賃貸・流通営業部長 伊東祐司

顧客視点に立った公平性、合理性、専門性を徹底的に追求し、国内不動産業界における顧客満足度No.1のサービスを実現することを目的に、2014年8月にサービスがスタートしたソニー不動産株式会社様(以下、ソニー不動産)。不動産業界に革新を起こしたい!というその思いとは? 執行役員の風戸様にお話を伺いました。

業界に対する小さな疑問がスタート

伊東 2014年8月のサービススタート以来、業界に新風を巻き起こすのでは、と大きな期待を寄せられているソニー不動産様。風戸様は、執行役員として理念の浸透や社員教育に大きく寄与していらっしゃると伺います。まずは、風戸様が不動産業界に入られたきっかけをお聞かせ願えますか。

風戸様 もともと不動産業界で起業したいという思いがあり、大学を卒業してすぐに不動産会社に入社し、1年9カ月、仲介や買取再販等の業務をみっちりと勉強しました。東京生まれ東京育ちで、ある程度土地勘があったこともあり、営業成績は良かった方だと思います。

伊東 順調なスタートを切られたのですね。その後、不動産投資ファンドに転職されたと伺いましたが、何かきっかけはあったのですか?

風戸様 買取をしていた時にあるオーナー様からこんな言葉をいただいたんです。「実はね、売却の査定金額はあなたが一番低かった。でも、私はこの家を任せるならあなただと思った。」と。ガツンと殴られたような衝撃を受けましたよ。

伊東 安くても風戸様に任せたいというのは、それだけ信頼されたということですよね。普通の営業なら喜ぶようなお言葉ですが。

風戸様 人として評価していただくのはうれしいですが、お客様にとって本当に利益になるのは高く売ることです。私は、信頼してくださるお客様のために少しでも高く売りたいし、売るべきだと思ったのです。

伊東 お客様の信頼に応える仕事をしよう、と考えられたのですね。

風戸様 はい。その当時の不動産業界でいわゆる成績が良い営業の多くは、両手仲介しかせず、「安く買って高く売る」ことばかりに注力していました。それは、売主や買主に対して不誠実なことです。買主の「もっと安かったら買うのに。」というひと言で、仲介業者は売主を説得して物件を買い叩きます。けれどもそんな不誠実な行動が当たり前とされる市場は未成熟なのではないかと感じたのです。

伊東 不動産営業として数字を追いかけることと、顧客の最大利益を追い求めることのギャップに悩む人は非常に多いと思います。それを市場の未成熟と捉えた風戸様だからこそ、不動産業界に革新を!というコンセプトを打ち出せたのでしょうね。

投資信託会社、起業を経てソニー不動産へ

伊東 不動産業界で感じたさまざまなギャップやジレンマを、どのように解消されたのですか?

風戸様 やはり、自分の志とお客様に誠実に働くには起業しかないと思い、さらに勉強を重ねるべく、不動産投資ファンドの会社に転職しました。ここでの経験は本当に衝撃的でした。不動産業界出身者は良くも悪くも大雑把。それに対して金融業界出身者はとにかくきめ細やかです。不動産物件の査定ひとつとってもその差は歴然で、「この人たちが本気で不動産業界にきたら、今のままでは勝てない」という気持ちになりました。

伊東 確かに、金融業界の方の細やかさは他に類を見ないですね。物件一つひとつの数字の違いは小さいかもしれませんが、それが積み重なった時の信頼や信用度は大きな違いになりそうです。

風戸様 そうなんです。そういう意味でも、ここでの経験は自分を大きく育ててくれたと思います。その後、2010年に起業。正しい売却プロセスと、高い成約価格を追求した「売主様目線での行動」をポリシーに、売主様のために力を注ぐことを追い求めました。最初は苦しいときもありましたが、理念に共感してくださる方々の協力もあって、書籍を出版し、インターネットの専門家サイトにてコラムの依頼もいただけるようになり、一定以上の評価を得ることができたと思います。

伊東 風戸様の理念が正しいものだからこそ、それだけの協力が得られたのでしょう。そして、ついに2014年、ソニー不動産に参画されるのですね。次の質問で、詳しくお聞かせいただければと思います。
 

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売主のために、買主のために徹底的に寄り添っていくため、ソニー不動産の設立に参画した風戸様。次に、ソニー不動産が目指すものについてお話を伺います。

理念を同じくする同志との出会い

伊東 風戸様がソニー不動産様に参画した時のお話をお聞かせください。すでに起業されていた風戸様が会社組織の役員となるには、大きな決断があったと思うのですが。

風戸様 きっかけは、代表の西山和良との出会いですね。最初は私の顧客として出会い、すぐにさまざまな話をするようになりました。現在の不動産業界について、今後の展望などを熱く語った記憶があります。

伊東 その頃から西山社長は風戸様の能力を買われ、ぜひ創業役員にとお考えだったのでしょうね(笑)。

風戸様 そうだったのかもしれません(笑)。当時の西山はソニー不動産立ち上げのために奔走していた頃。私もまた、自社の経営に情熱を傾けていました。もともと私は不動産業界に身を置いた時から「理念がない人には絶対に負けない」という自負がありましたが、西山と話を重ねるうちに、「この人にも自分と同じ理念がある」と共感するようになったんです。

伊東 西山様も風戸様も、業界に新風を吹き込みたい、という思いが一致していたのですね。

風戸様 不動産にかける思い、理念が同じなら、競い合うよりもむしろ共に手を取り戦っていく方がより良い結果をより早く出せるのではと思いました。2013年末には二人で合宿を行い、会社設立に向けての理念づくり、サービスづくりのためそれぞれが50枚以上の企画書をつくってぶつけ合いました。とことんまで叩き合って、ソニー不動産とは何か、何をする会社なのかを突き詰めました。

伊東 志を同じくする仲間を得ることで、風戸様の思いは深く、強くなり、ソニー不動産様となって結実したのですね。

顧客満足度No.1不動産サービスを目指す

伊東 それでは、シンプルな質問をさせていただきます。ソニー不動産様とは、どのような会社なのですか?

風戸様 そもそも、ソニーのDNAとして「世の中に先駆けて新しい価値を人々にもたらすこと」というものがあります。さらに、グループの中にはソニー損保やソニー生命といった、顧客第一の高品質なサービスを提供する会社があります。私たちソニー不動産は、こうしたソニーのDNAを受け継ぎ、高品質なサービスを、合理的な価格で、信頼性を持ってご提供することをお約束しています。

伊東 具体的にはどのようなテーマやコンセプトをお持ちですか。

風戸様 まず一つ目は、お客様のためのエージェントであることに徹すること。不透明な両手仲介ではなく、公平性のある仕事を追求することです。二つ目は、高いレベルの人材によるハイクオリティーなサービスの提供。例えば、売却のエージェントならば論理的ではない、勘や過去の成約事例ばかりに頼る査定はしません。購入のエージェントならば住宅購入の資金計画だけでなくライフプランまで考えます。そして三つ目は徹底した合理化。エージェントが行う必要のないものはアシスタントスタッフに任せることでエージェントの負担を減らすことや、業務オペレーションのIT化により、1人のエージェントがより多くの物件を担当できるようにします。

伊東 公平性、高い能力を持つ人材、そして合理化。どれもが現代の不動産業界に求められていることばかりですね。これを創業から大きく掲げていらっしゃるところに、ソニー不動産様の「業界に新風を吹き込む」という意気込みを感じます。

風戸様 もちろん、スタートしたばかりの会社ですから、まだまだこれからという部分もあります。ですが、すでにたくさんのお客様からお問合せがあり、実際のお取引も始まっています。私たちにとってごく当たり前であったこのテーマが、お客様にとっては新鮮な驚きを持って受け入れられ、そして顧客獲得に結びついているということは、非常にポジティブに捉えています。

伊東 お客様にとっては「こんな不動産会社があれば良いのに」という理想が目の前に現れた、というところでしょうか。貴社のテーマ、コンセプトは不動産取引の本質を突いたサービスなのだと思います。
 
 
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不動産業界に公平性という概念を取り入れ、さまざまな立場で顧客至上主義のサービスづくりに尽力してきた風戸様。後半では、いよいよソニー不動産様が追い求めるサービスとその実現方法について詳しくお話を伺います。

後編こちら
対談:「不動産業界に革新を!」異業種からの参入で新風を吹かせる【後編】